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適応免疫応答

適応免疫系とは?

適応免疫応答は獲得免疫とも呼ばれ、侵入してきた病原体を破壊するために機能します。これは、免疫細胞の体に属する細胞と不必要な侵入者を区別する能力 (自己非自己の認識) に依存しています。

適応免疫系では、T細胞およびB細胞の抗原特異的な受容体によって病原体を認識します。これらの細胞の発生の段階で起こる遺伝子再編成によって抗原特異的受容体に多様性がもたらされます。多様な受容体によって、病原体に対する様々な免疫応答が引き起こされます。初めて遭遇した病原体に対しては学習 (免疫記憶) が起こり、その病原体と再遭遇した場合の免疫応答が促進されます。

適応免疫系の細胞

適応免疫応答には、抗体が媒介する免疫応答 (液性免疫)、細胞が媒介する免疫応答 (細胞性免疫) の2種類があります。

抗体を介する免疫応答では、活性化されたB細胞によって抗体が分泌され、これが血流に乗り体液に浸透します。抗体はその後抗原に特異的に結合し、主に自然免疫系の食細胞に貪食される病原体をマークします。

細胞を介する免疫応答では、活性化されたT細胞が、細胞の表面にある異種抗原を提示する宿主細胞を殺す、または病原体を破壊するために他の免疫細胞を刺激します。

CD19 90176 ヒトリンパ腫

CD19 (D4V4B) XP® Rabbit mAb #90176: パラフィン包埋ヒトリンパ腫を、#90176を用いてIHCで解析しました。

CD3 85061 ヒト扁桃腺

CD3ε (D7A6E) XP® Rabbit mAb #85061: パラフィン包埋ヒト扁桃腺組織を、#85061を用いてIHCで解析しました。

適応免疫シグナル伝達

Bリンパ球とTリンパ球にある受容体に抗原が結合することが、適応免疫応答の開始に重要なイベントです。B細胞抗原受容体 (BCR) に抗原が結合した場合や、MHCを介して提示された抗原によってT細胞受容体 (TCR) が活性化された場合に、それぞれB細胞内とT細胞内の複数のシグナル伝達経路が活性化されます。

これらのシグナル伝達経路が複雑に絡み合い、細胞の運命決定や適応免疫応答の性質に多様な結果が生じます。

CSTは、細胞内シグナル伝達経路の解析にご利用いただける検証済み抗体製品の製造におけるリーディングカンパニーであり、B細胞受容体シグナル伝達T細胞受容体シグナル伝達カスケードの構成因子の研究にご利用いただける抗体製品も数多くご用意しています。