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BEACHタンパク質ドメイン

リン脂質結合:BEACHドメイン

ヒトNeurobeachinのBEACHドメイン

ドメイン結合および機能

BEACHドメインは、チェディアック・東症候群 (Chediak-Higashi syndrome;CHS) の原因タンパク質にみられる保存領域として発見されました。BEACHの名称は、"beige and CHS" ドメインに由来しますが、ここで、"beige (ベージュ)" とは、マウスにおけるCHS疾患の別名です。BEACHドメインは約300アミノ酸残基から構成され、小胞輸送、膜運動、および受容体シグナル伝達に関与するタンパク質に見出されています。BEACHドメインに特有な機能は現在不明ですが、構造の研究から、BEACHドメインに先行する約100アミノ酸に、低い保存性しか持たないものの構造的には同定可能なPHドメインが見出されています。このPHドメインはBEACHドメインと相互作用して、1つのユニット (単位) を形成します。PHドメインとBEACHドメインの間の大きな溝は、リガンド結合部位になると考えられています。BEACHドメインには、通常、一連のWDリピートが続きます。

構造

BEACHドメインはユニークで変わった構造をとり、このドメインの大きなセグメントが、埋め込まれているか、あるいは疎水性のコアを囲むのを助けています。これらの7つの部分的に伸展したセグメント (e1からe7) は、完全には伸展していないためβストランドではありません。e1、e4、e7のセグメントには、このドメインの中心部に完全に埋まった部位を持ち、そしてBEACHドメインの中でもっとも良く保存されたアミノ酸残基をちます。BEACHドメインはまた、このドメインのコアを囲む構造の周辺部に並んだ11のαヘリックス (αAからαK) を有しています。

構造の参考文献

  1. Jogl, G. et al. (2002) EMBO J. 21(18), 4785–4795

ドメインタンパク質の例

リン脂質結合:BEACHドメイン