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PASタンパク質ドメイン

その他:PASドメイン

HIF-2αのPASドメイン

ドメイン結合および機能

PAS (Per ARNT Sim) ドメインは、最初、ショウジョウバエのPERとARNTで同定されましたが、すべての生物分類群のタンパク質でみられるモジュールです。PASドメインは、酸素圧、酸化還元電位、あるいは光強度のセンサーモジュールとしての重要な役割を果たします。刺激に応答して、このドメインは、タンパク質間相互作用を媒介するか、あるいはコファクターを疎水性コア部分に結合して、タンパク質間相互作用を調節します。低酸素条件に応答して、HIFα PAS-BドメインはARNTのPAS-Bとヘテロ二量体を形成しますが、これはbHLH (basic helix-loop-helix) による転写活性化に関与します。セリン/スレオニンキナーゼであるPASKのPASドメインは、化合物やリガンドと結合して活性調節を受けるキナーぜ˚の調節センサーとして作用します。

構造

PASドメインは、保存されたα/βの折り畳み構造から成りますが、明らかに保存されていることがわかるようなアミノ酸配列を欠いています。PASに共通の折り畳み構造は、5本鎖でつながった逆平行のβシートに隣接する数個のαヘリックスによって特徴づけられますが、このβシートは、αA周辺に位置する保存された疎水性コアの一部を形成する少数の残基を共有しています。αA/αBセグメントにあるループは、リガンド結合に重要です。

構造の参考文献

  1. Erbel, P.J. et al. (2003) PNAS. 100(26), 15504–15509.
  2. Amezcua, C.A. et al. (2002) Structure 10, 1349–1361.

ドメインタンパク質の例

その他:PASドメイン

結合の例

PASドメインタンパク質 結合パートナー
HIFα  
ARNT (HIFβ)  
PASK  
HERG  
NCoA-1 STAT6, LXXLL