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VHSタンパク質ドメイン

その他:VHSドメイン

ヒトTom1のVHSドメイン

ドメイン結合および機能

VHS (Vps27p, Hrs and STAM) ドメインは、約150アミノ酸残基から成り、真核生物の40種類以上の異なるタンパク質で同定されています。VHSドメインは、EASTタンパク質の中のSH3ドメイン、Hrsタンパク質の中のFYVEドメインのような、他のモジュラードメインの前後にみられます。このドメインはまた、受容体型チロシンキナーゼ (RTK) シグナル伝達系に関連するいくつかのタンパク質のN末端にもみられます。VHSドメインは、STAM、EAST、HrsのようなRTKを介したエンドサイトーシスに関与するタンパク質に見出されます。GGAタンパク質のVHSドメインは、マンノース6-リン酸受容体を含む選別受容体の細胞質ドメイン中の酸性ジロイシンモチーフに結合します。GGAタンパク質は、マンノース6-リン酸受容体のリソソームへの輸送に必要とされますが、そこではこの受容体はリソソーム酵素の選別を媒介するように機能します。

構造

ショウジョウバエのHrs、およびヒトMyb1の標的であるTom1に由来するVHSドメインの三次元構造が解明されています。このVHSドメインは、8つのαヘリックスが右向きのスーパーヘリックス構造に折りたたまれた構造をしています。中心部分のVHSドメインは、ほとんどすべてが疎水性残基から構成され、極性、酸性、塩基性の残基はドメインの表面に限定されています。Hrs1タンパク質はピラミッド状構造を形成しますが、VHSのスーパーヘリックス構造は底面を形成し、一方、FYVEドメイン部分は頂点に存在します。VHSドメインは、HEAT​反復配列およびARM​反復配列のさらに2つあるタンパク質間相互作用モチーフと構造上の類似性を共有しますが、小胞輸送に関与するタンパク質 (すなわち、Epsins、CALM、AP-180) にみられるENTHドメインにも似ています。

構造の参考文献

  1. Misra, S. et al. (2000) Biochemistry 39(37), 11282–11290.

ドメインタンパク質の例

その他:VHSドメイン

結合の例

VHSドメインタンパク質 結合パートナー
Hrs Hrs FYVEドメイン