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ELISA (Enzyme-linked Immunosorbent Assay) における検出法

検出抗体を標識した酵素 (多くの場合はHRPやAP) によって、ELISA実験で利用できる検出法が変わってきます。最もよく利用される検出法には比色定量、蛍光、化学発光の3つがあり、実験に必要な感度、定量可能なダイナミックレンジ、S/N比などをもとに検出法を選定します。

比色定量アッセイ

ELISA実験の検出法で最もよく利用されるのが比色定量です。一般的には、西洋わさびペルオキシダーゼ (HRP) またはアルカリホスファターゼ (AP) 標識抗体を用い、基質 (TMBなど) の呈色反応を行います。吸光度を測定することでこれを検出し、検量線を作成するか、サンプル同士の呈色を比較することで定量化します。

CSTは、様々な標的の測定に用いるELISAキットを自社で開発、製造し、お客様にご提供しています。これらの製品には、一貫した結果が得られるよう厳密な検証を実施してます。CSTのPathscan®FastScan™ ELISAキットは、総タンパク質や翻訳後修飾 (PTM)、切断された基質などの測定にご利用いただけます。

化学発光アッセイ

2つ目の検出法は、ペルオキシダーゼ標識した検出抗体で化学発光反応を行うものです。この方法では、ルミノールベースのエンハンサー溶液を基質と共に添加して化学発光反応を行い、これをルミノメーターで検出します。化学発光検出は、広いダイナミックレンジが必要な場合に利用されます。

CSTは、従来の発色検出システムより広いダイナミックレンジと優れた感度を備えたPathScan® Chemiluminescent Sandwich ELISAキットを多数ご用意しています。従来の比色定量に必要な半分のサンプル量で、より高いシグナルと感度が得られる低容量マイクロプレートフォーマットを採用しています。

蛍光アッセイ

3つ目の検出法は、ペルオキシダーゼ標識検出抗体を蛍光基質で使うものです。この方法では、より高いシグナルと、より広いダイナミックレンジが得られることがあります。ただし、多くの場合、蛍光基質の半減期は比色基質より短く、色素の退色が問題になることがあります。

蛍光アッセイには、バックグラウンドを最小限に抑えるため、黒のマルチウェルプレートを使用します。酵素反応で得られた蛍光シグナルはフルオロメーターで検出します。