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ミクログリアのマーカー

ミクログリアは、脳と脊髄全体に存在するグリア細胞の一種です。これらの細胞は脳常在性マクロファージとして、中枢神経系 (CNS) における免疫防御の第一線として重要な役割を果たします。活性化されたミクログリアは抗原提示細胞として機能し、さらなる免疫応答を引き起こすためにサイトカインを分泌します。複数の部位に広がる高感度な食作用のプロセスにより、これらは継続的に損傷した細胞、感染性因子、細胞片、プラークを検出して取り込みます。これらの細胞は多面的に中枢神経系を監視して浄化する機能をもち、損傷応答反応に重要で、神経変性疾患に関与しています。ミクログリアは、樹状突起の刈り込みにも極めて重要であるために、脳の発達の段階にも必要であり、成熟した脳では、恒常性環境の維持を助けます。ミクログリアは、しばしばIba1/AIF-1、CD11b、TMEM119などの細胞特異的な細胞内タンパク質の発現をもとに特定されます。こちらからミクログリアマーカーのリストをご覧ください。これらの多くは、波長の異なる蛍光色素を標識した製品としてもお求めいただけます。

以下の標的から始めませんか?

Iba1/AIF-1は進化的に保存されたカルシウム結合タンパク質です。Iba-1/AIF-1はF-アクチンに結合し、ミクログリアのアクチン細胞骨格のリモデリングに関与すると考えられています。Iba1/AIF-1は単球細胞系統で特徴的に発現するため、このタンパク質を標的とする抗体は、ミクログリアやマクロファージのマーカーとして脳やその他の組織で広く利用されています。

製品
Iba1/AIF-1 (E4O4W) XP® Rabbit mAb #17198 – WB, IP, IHC, IF, F
Iba1/AIF-1 (E4O4W) XP® Rabbit mAb #17198

Iba1/AIF-1 (E4O4W) XP® Rabbit mAb #17198: ヒト大脳皮質 (左) およびマウスCA1海馬 (右) を、Iba1/AIF-1 (E4O4W) XP® Rabbit mAb #17198 (緑) を用いて免疫蛍光染色し、共焦点顕微鏡で観察しました。マウスの組織切片では、細胞核をDAPI (青) で染色しました。画像は、ワシントン大学のSimone Brioschi博士とMarco Colonna博士のご厚意により提供いただき、許可を得て掲載しています。

CD11b (Cluster of Differentiation Molecule 11b)/ITGAM (Integrin alpha M) は膜貫通タンパク質で、自然免疫系の細胞で発現するαおよびβヘテロ二量体から構成されます。CD11b/ITGAMを検出する抗体は、通常は、好中球、単球、マクロファージとミクログリアを含む骨髄系統の細胞の検出に用いられます。

CD11b/ITGAM (M1/70) Rat mAb #46512

CD11b/ITGAM (M1/70) Rat mAb #46512: アルツハイマー病のアミロイドモデルマウスの脳組織を、CD11b/ITGAM (M1/70) Rat mAb #46512 (緑) およびβ-Amyloid (D54D2) XP® Rabbit mAb #8243 (赤) を用いて免疫蛍光染色し、共焦点顕微鏡で観察しました。切片は、ProLong Gold Antifade Reagent with DAPI #8961 (青) で封入しました。

TMEM119は機能未知の膜貫通タンパク質であり、ほとんど全てのミクログリアで特異的に発現します。このタンパク質は発生的に制御されており、マクロファージやその他のタイプの免疫細胞では発現しません。TMEM119を検出する抗体は、ミクログリアを可視化するための特異的な細胞表面マーカーとして機能します。

TMEM119 (E3E1O) Rabbit mAb #90840

TMEM119 (E3E1O) Rabbit mAb #90840: アルツハイマー病のアミロイドモデルマウスの脳組織の共焦点免疫蛍光染色解析。切片を、TMEM119 (E3E1O) Rabbit mAb #90840 (緑) および GFAP (GA5) Mouse mAb #3670 (黄色) で免疫蛍光染色しました。未反応の二次結合部位をRabbit (DA1E) mAb IgG XP® Isotype Control #3900でブロッキングした後、アミロイド斑をβ-Amyloid (D54D2) XP® Rabbit mAb (Alexa Fluor® 647 Conjugate) #42284 (赤) で染色しました。切片は、ProLong Gold Antifade Reagent with DAPI #8961 (青) で封入しました。

HS1は、造血系由来の細胞に豊富に存在するタンパク質キナーゼの基質です。脳では、HS1はミクログリアおよび単球由来のマクロファージで発現します。HS1抗体はミクログリアとマクロファージの細胞質をハイライトするための有用なツールです。

HS1 (D5A9) XP® Rabbit mAb (Rodent Specific) #3892

HS1 (D5A9) XP® Rabbit mAb (Rodent Specific) #3892: Tg2576マウス (変異型ヒトAPP695を過剰発現するアルツハイマー病モデルマウス) の脳組織の共焦点免疫蛍光解析。切片をはじめにHS1 (D5A9) XP® Rabbit mAb #3892 (Rodent Specific) (緑) と、APP/β-Amyloid (NAB228) Mouse mAb #2450 (黄) で染色しました。未反応の二次結合部位をMouse (G3A1) mAb IgG1 Isotype Control #5415でブロッキングした後、切片をGFAP (GA5) Mouse mAb (Alexa Fluor® 647Conjugate) # 3657 (赤) で染色しました。核はHoechst 33342 #4082 (青) で染色しました。

ASC/TMS1はヒトではPYCARD遺伝子にコードされるアダプタータンパク質で、しばしば、単球、ミクログリア、マクロファージの核に発現します。このアポトーシス促進タンパク質は、病原体の感染や組織の損傷に応答したインフラマソームの主要なメディエーターです。このプロセスにおいて、これは核周囲の空間、細胞質 、細胞内質、ミトコンドリアに再配置されます。ミトコンドリアでBaxと相互作用し、シトクロムcを放出して下流のアポトーシスを引き起こします。ASC/TMS1は、炎症シグナルに応答してCaspase-1を活性化するため、炎症のシグナル伝達においても重要な構成要素です。

ASC/TMS1 (D2W8U) Rabbit mAb (Mouse Specific) #67824

ASC/TMS1 (D2W8U) Rabbit mAb (Mouse Specific) #67824: Tg2576マウス (変異型ヒトAPP695を過剰発現するアルツハイマー病モデルマウス) の脳組織の共焦点免疫蛍光解析。切片をはじめにASC/TMS1 (D2W8U) Rabbit mAb (Mouse Specific) #67824 (緑) とAPP/β-Amyloid (NAB228) Mouse mAb #2450 (黄) で染色しました。未反応の二次結合部位をMouse (G3A1) mAb IgG1 Isotype Control #5415でブロッキングした後、切片をGFAP (GA5) Mouse mAb (Alexa Fluor® 647Conjugate) # 3657 (赤) で染色しました。核はHoechst 33342 #4082 (青) で染色しました。