Cell Signaling Technologyロゴ
1% for the Planetロゴ

フローサイトメトリー (メタノールによる透過化プロトコール、マウス抗体)

A. 溶液および試薬

本プロトコールに必要なすべての試薬は、Intracellular Flow Cytometry Kit (Methanol) #13593でまとめてセットとしてご購入いただけます。下に記載されているカタログ番号から個別にご購入いただくこともできます。

注意:溶液は、逆浸透脱イオン (RODI) 水、または同等の精製水で調製してください。

  1. 1X Phospate Buffered Saline (PBS):1X PBS 1 Lを用意する場合:add 100 ml 10X PBS (#12528) to 900 ml water mix.
  2. 4%ホルムアルデヒド、メタノール不含 (#47746)
  3. 100%メタノール (#13604):使用前に氷冷してください。
  4. 抗体希釈バッファー:Flow Cytometry Antibody Dilution Buffer (#13616) をそのまま使用するか、0.5 gのウシ血清アルブミン (BSA) (#9998) を100 mLの1X PBSに溶解して0.5% BSA PBSバッファーを調製してください。4℃で保存してください。
  5. 推奨される抗マウス二次抗体:​:
    • Anti-Mouse IgG (H+L), F(ab')2 Fragment (Alexa Fluor® 488 Conjugate) #4408
    • Anti-Mouse IgG (H+L), F(ab')2 Fragment (Alexa Fluor® 594 Conjugate) #8890
    • Anti-Mouse IgG (H+L), F(ab')2 Fragment (Alexa Fluor® 647 Conjugate) #4410
    • Anti-Mouse IgG (H+L), F(ab')2 Fragment (PE Conjugate) #8887

注意:実験に蛍光細胞染色色素 (生死判定色素、DNA色素など) を使用する場合は、色素の製品ページの推奨プロトコールを参照してください。Visit www.cellsignal.com for a full listing of cellular dyes validated for use in flow cytometry.

B. 固定

注意:接着細胞または組織は、固定の前に分散させ、単一細胞の懸濁液にしてください。

注意:遠心分離の最適条件は、細胞のタイプと試薬の容量によって異なります。一般的には、150-300 gで1-5分間で細胞を十分にペレット化することができます。

注意:全血を用いる場合は、固定の前に赤血球を溶解し、遠心分離で洗浄してください。

注意:エピトープがホルムアルデヒドやメタノールによって破壊されるときは、固定の前にCDマーカーまたは他の細胞外タンパク質を標的とする抗体を追加してください。この場合、抗体が標的に結合したままの状態で固定と透過化プロセスを行います。ただし、一部の蛍光色素 (PEやAPC) はメタノールで損傷を受けますので、透過化の前に加えないでください。初めて行う実験については、スモールスケールで予備実験を行うことをお勧めします。

  1. 遠心分離して細胞をペレット化し、上清を除去してください。
  2. 100万細胞当たり100 µLの4%ホルムアルデヒドを加え、再懸濁してください。個々の細胞どうしがクロスリンクされないように、ペレットをよくほぐしてください。
  3. 室温 (20-25℃) で15分間固定してください。
  4. 1X PBSをさらに加えて遠心分離し、細胞を洗ってください。上清は適切な廃棄容器に捨ててください。細胞を1X PBS 0.5-1 mLで再懸濁してください。透過化の手順に進んでください。
    1. または、1X PBSに懸濁した細胞を4°Cで一晩保存することもできます。

C. 透過化処理

  1. 予め冷やした細胞へ、穏やかにボルテックスしながら終濃度が90%になるように氷冷した100%メタノールをゆっくりと加えてください。
  2. 氷上に最低10分間静置し、透過化してください。
  3. 免疫染色 (セクションD) を進めるか、細胞を90%メタノール中で-20°Cで保存してください。

D. 免疫染色

注意:細胞数を血球計算盤かその他の方法で計測してください。

  1. 必要な細胞数をチューブかウェルに分注してください。(通常、アッセイごとに5x105-1x106細胞が必要です。)
  2. 過剰量の1X PBSで細胞を洗浄し、メタノールを除いてください。上清は適切な廃棄容器に捨ててください。必要に応じて洗浄を繰り返してください。
  3. 細胞を一次抗体反応液100 µLに再懸濁してください。(一次抗体反応液は抗体原液を抗体希釈バッファーで希釈して調製してください。希釈率は製品データシートの推奨希釈率に従うか、タイトレーションを行って決定してください。)
  4. 室温で1時間インキュベートしてください。
  5. 抗体希釈バッファーまたは1X PBS中で遠心分離して洗浄してください。上清を捨ててください。繰り返す。
  6. 細胞を二次抗体反応液100 µLに再懸濁してください。(二次抗体反応液は、適切な蛍光色素で標識した二次抗体原液を抗体希釈バッファーで希釈して調製してください。希釈率は製品データシートの推奨希釈率に従ってください。)
  7. 室温で30分間インキュベートしてください。遮光してください。
  8. 抗体希釈バッファーまたは1X PBS中で遠心分離して洗浄してください。上清を捨ててください。繰り返す。
  9. 細胞を1X PBS 200-500 µLに再懸濁し、フローサイトメーターで解析してください。

更新:2005年6月

改訂日:2020年6月