注目情報はこちら >>

Cell Signaling Technologyが取得した肺がん治療に重要な特許

CSTはNSCLCのEML4-ALKに関して、基礎研究から診断、治療に至るまで最も有力なIP (知的財産) ポジションを保持しています

マサチューセッツ州ダンバース – 2013 年 7 月 9 日 – Cell Signaling Technology, Inc. CST) は本日、EML4-ALK融合遺伝子を発現する肺がんの進行を阻害する方法に関する特許証が発行されたことを発表しました (米国特許番号8,481,279)。ALK融合遺伝子は、未分化リンパ腫キナーゼ (anaplastic lymphoma kinase:ALK) と呼ばれる正常な遺伝子が変化したものあるいは活性を失ったもので、一部の非小細胞肺がん (NSCLC) の成長に重要な役割を果たすと考えらています。このため、分子標的医療の有望な標的として、ALKを分子標的とした新たながん治療法の開発が行われています。

「CSTは特に創薬業界とお客様のために、がんに重点を置いた疾患の進行メカニズムを解明する研究を過去10年間以上にわたって密かに、しかし精力的に進めてきました。」とCSTの社長兼最高経営責任者 (CEO) であるMichael J. Comb博士は述べました。「CSTは、世界に通用する研究者、検出システム、そしてバイオインフォマティクス能力を結集し、収益の20​%以上を投資して疾患の原因となる生化学的異常、コンパニオン診断、疾患の治療法に関する研究や開発を進めてきました。」

NSCLCのEML4-ALK

乳がん、大腸がん、非小細胞肺がん (NSCLC) 患者のサブセットにみられるEML4-ALK遺伝子について、CSTはすでにこの検出法に関する特許を取得しています。今回の特許取得によってCSTは、NSCLCのEML4-ALKに関して、基礎研究から診断、治療に至るまで最も有力なIPポジションを得たことになります。

CSTと他の1つの研究グループは、希少な肺腺がんでALK遺伝子の再構成が起こり、EML4-ALKに代表される融合タンパク質を発現することを独自に発見しました。CSTは研究活動を完全に自己資金でまかなっている、業界ではユニークな企業です。科学者が率いる株式非公開企業であるCSTは、市場最高品質と評される抗体製品のラインナップとそれを利用した製品を原資として、疾患研究をさらに推進しています。CSTは定期的に、一流の専門誌 (Cell、Nature Biotechnologyなど) に研究成果を発表し、これを研究コミュニティーと共有して学術機関や企業との深い協力関係を継続しています。

本研究は、Cancer GRACEのALKに関する記事の中で、Mary Pinder-Schenck博士に「私が目にしたトランスレーショナルリサーチと個別化医療の最も洗練された例のひとつです。患者から始まり研究室を経てまた患者に戻る一連の発見が、わずか2年の間になされたのです。」と評価されており、CSTはこれを大変誇らしく思っています。

肺がんはがんによる死因として世界で最も多く、毎年180万人以上が新たに肺がんと診断されており、その85​%はNSCLCです。約3-5​%のNSCLC患者の腫瘍でALK融合遺伝子がみられます。その患者は多くの場合、病状が進行した状態で診断され、生存率は非常に低いです。ALK融合タンパク質を発現する患者を標的とした治療薬として、PfizerのXalkori®​ (crizotinib) が最近米国で認可され、他のいくつかの企業も様々な治験段階にある治療法を保持しています。

Cell Signaling Technology, Inc.について

1999年に博士研究者らによって設立されたCell Signaling Technology (CST) は、全世界で400名以上の従業員を擁する株式非公開の家族経営企業です。CSTは、応用システム生物学の研究分野、特にがん関連の分野に注力しており、特異性が高く、ロット間差のない抗体の重要性を理解しています。CSTがすべての抗体を社内で製造し、多くのアプリケーションで綿密に検証しているのはこのためです。さらに、抗体を製造したCSTの研究者自身がテクニカルサポートを担当し、トラブルシューティングや信頼性の高い結果を得るお手伝いをしています。なぜなら、私たちが研究室にいたとしたらそれを望むからであり、事実、私たちも毎日実験室にいる研究者だからです。

メディア関連のご質問は、こちらまでご連絡ください。

Rebecca J. Reppucci
Cell Signaling Technology, Inc.
Director of Marketing Communications
TEL:+1(978)867-2382 (米国)
Eメール:[保護されたメール]