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BTB/POZタンパク質ドメイン

クロマチンのリモデリング:BTB/POZドメイン

ヒトPLZFのBTBドメイン

ドメイン結合および機能

BTBドメインは、酵母からヒトまでの生物に由来する600種類以上の異なるタンパク質でみられる、約120アミノ酸残基からなるタンパク質-タンパク質相互作用モジュールです。このドメインは、発生段階によって調節されたショウジョウバエのタンパク質Broad-complex、Tramtrack、Bric-abracで、保存された配列として同定されました。BTBドメインは、POZ (poxvirus and zinc finger) ドメインとしても知られていますが、いくつかのZnフィンガー転写因子のN末端や、Shaw型のK+チャネルタンパク質でよくみられます。実験研究からは、BTBドメインがクロマチン立体構造の局所的な制御によって遺伝子発現の調節に関与することが強く指摘されています。いくつかの例において、BTBドメインはタンパク質のオリゴマー化を制御することによって高親和性のDNA結合を阻害します。BTBドメインは、BTBドメインを含まないタンパク質との相互作用を媒介するとともに、自らも二量体を形成することができるため、同種間、異種間のタンパク質-タンパク質間相互作用がともに観察されています。

構造の参考文献

  1. Ahmad, K.F. et al. (1998) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95(21), 12123–12128.

ドメインタンパク質の例

クロマチンのリモデリング:BTB/POZドメイン

結合の例

BTBドメインタンパク質 結合パートナー
Zinc Finger Protein with Interaction Domain (ZID) Swi6 (ホモ型の相互作用)
Znフィンガー5タンパク質 (ZF5) Swi6 (ホモ型の相互作用)
BCL-6 Znフィンガー転写抑制因子 N-CoRコリプレッサー、SMRTコリプレッサー
GAG Znフィンガータンパク質 BTBの異種間相互作用を介したTramtrack (T+k)