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神経の発達と疾患におけるRNA結合タンパク質の役割を解読

 

講演者:Michael A. Kiebler博士 (ルートヴィヒマクシミリアン大学ミュンヘン) とChaolin Zhang博士 (コロンビア大学)

RNA結合タンパク質 (RBP) およびRBPが翻訳に与える影響の研究は、神経発達と神経変性疾患を理解する上でますます重要になりつつあります。RBPを介するRNAの転写後調節は、神経細胞などの細胞内においてmRNAの翻訳が、いつ、どこで、どのように行われるかに大きな影響を及ぼしている可能性があります。しかし、疾患の進行におけるRBPの機構的役割は、まだ完全に解読されていません。近年開発されたハイスループットシーケンシング技術は、in vivoにおけるゲノム全体のタンパク質-RNA相互作用を1塩基レベルの分解能でのマッピングを可能にしました。スプライシング調節ネットワークの統合的な解析を用いた研究により、神経細胞に特異的なRBPに調節される、数百もの選択的エクソンが同定されました。さらなる研究により、Staufen2 (Stau2) や Pumilio2 (Pum2) などのRBPが、個々の神経細胞におけるタンパク質の翻訳と局在を調節する方法が明らかになりました。今後の研究で、限局的なタンパク質の合成が、神経細胞の形態や機能の変化にどのような影響を及ぼすのかが解明されれば、学習や記憶、神経変性疾患のメカニズムをより深く理解できるかもしれません。本ウェビナーでは、神経細胞に特異的なRBPとRNA転写産物の解析方法と、神経細胞において適切に制御された翻訳を検証する方法をご紹介します。

本ウェビナーでは、以下の内容をご覧いただけます:

  • RBPが、特異的なRNA転写産物を標的とし相互作用する方法
  • RBPが、神経細胞に特異的な選択的スプライシングに及ぼす影響
  • 特異的なRNA調節ネットワークが、学習や記憶に及ぼす影響

RNA調節や翻訳制御、タンパク質の合成に関する製品をご覧になるか、またはインタラクティブパスウェイ図をご活用ください。