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タンパク質分解に関する課題と可能性

 

多くの低分子阻害剤ががん治療薬として承認されています。しかし突然変異によって薬剤耐性が獲得されることもあり、多くの潜在的ながん標的は未だに薬剤によって治療することができないままとなっています。

がんの新たな治療戦略のひとつとして、薬剤開発に期待されているのが、標的タンパク質分解 (TPD: Targeted protein degradation) の利用です。このアプローチは、特定のタンパク質をユビキチン依存的に分解する標的タンパク質分解誘導化合物 (Degrader) と呼ばれる低分子を用いて、これまでアクセスできなかったがん標的を特異的に分解できるなど、多くの利点があります。

今回のウェビナーでは、スタンフォードがん研究所の化学システムバイオロジーの教授であるNathanael Gray博士が、キナーゼや転写制御因子などのがん標的の低分子分解誘導化合物の合成と特性解析に関する取り組みについて説明します。

このウェビナーは、がん治療薬開発の研究分野で急速に成長している革新的技術の最新情報を知りたい方々にとってお役立ていただけます。

ここで学べること:

  • 細胞の分解機構を利用してがんの主要タンパク質を分解する、標的タンパク質分解の進歩について
  • プロテインキナーゼを分解する低分子化合物の、オープンアクセスキュレーションライブラリーを実現したプロテオミクス技術について
  • 研究が進められているがん標的の、選択的分解剤の開発に有効なリード化合物を見つける方法について