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Cell Signaling Technology、PhosphoScan®プロテオミクスプラットホームの有効性を、白血病における新規キナーゼ標的の特定によって実証

マサチューセッツ州ダンバース、2006 年 8 月 3 日 - Cell Signaling Technology, Inc. (CST) は本日、現在特許申請中であるPhosphoScan®プロテオミクス技術を利用した、ディスカバリーリサーチの研究成果を発表しました。これは、変異体JAK3チロシンキナーゼを、急性骨髄性白血病 (AML) の新規の疾患誘発因子として特定したものです。この成果は2006 年 7 月 17 日付けのCancer Cell誌に掲載されました。これはCSTと、Oregon Health Science University (OHSU) のBrian Druker博士、Brigham & Women’s HospitalのGary Gilliland博士の共同研究の成果です。CSTは、PhosphoScan®​プラットホームとプロテオミクスの専門知識を応用し、疾患メカニズムが明らかにされていない一群のAML細胞株のPhospho-Signatures®​ (数百のチロシンリン酸化タンパク質のプロファイル) を明らかにしました。PhosphoScan®プロテオミクスは、細胞のリン酸化プロファイルを迅速かつ偏りなく決定するユニークで効果的な戦略であり、形質転換やがんの疾患ドライバーとなるキナーゼを直接見付けることもできます。これは特許申請中のリン酸化ペプチドのイムノアフィニティー精製と質量分析による配列決定を組み合わせてリン酸化部位を特定する手法に関連した技術です。CSTは、がん細胞株と原発腫瘍組織の大規模なPhosphoScan®​解析を実施しました。これによって活性化チロシンキナーゼが関与している多数の重要な疾患メカニズムを発見し、15,000以上ものリン酸化部位を同定しました。CSTはまた、新規反応バイオマーカーアッセイ開発を可能にするために、多数の製薬会社のお客様にPhosphoScan®解析を提供し、リードキナーゼ阻害剤のリン酸化プロファイリングを行ってきました。

PhosphoScan®​技術は、細胞や組織サンプルにおいて活性化したリン酸化チロシンキナーゼを網羅的かつ迅速に明らかにすることができます。この技術を活用することで、細胞株やヒト腫瘍におけるがんメカニズムの解明に大きな進展が期待できます。