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肺がん患者からALK遺伝子再構成の保因者を識別するコンパニオン診断において、VentanaがPfizerおよびCell Signaling Technology, Inc.と業務提携

非小細胞肺がん (NSCLC) との戦いの重要なステップにおける業務提携


アリゾナ州ツーソン – 2012年1月9日 – Rocheグループ傘下のVentana Medical Systems, Inc. (Ventana) は本日、Pfizer Inc.との業務提携契約と、Cell Signaling Technology, Inc. (CST) とのライセンス契約を締結したことを発表しました。この業務提携により、ALK遺伝子再構成を検査する初の完全に自動化、規格化された免疫組織化学染色 (IHC) コンパニオン診断システムの開発を目指します。Ventanaは、非小細胞肺がん (​NSCLC) 患者から受容体型チロシンキナーゼ (​ALK) 遺伝子再構成の保因者患者を識別する検査法を開発します。これらの患者には、2011年8月に米国で認可されたPfizerのXALKORI® (crizotinib) が高い薬効を示すと考えられます。この検査では、ALK再構成が起こった場合に産生される関連タンパク質を測定します。このニュースは、Ventanaが最近発表したAeterna Zentaris GmbHおよびSyndax Pharmaceuticals, Inc.、それぞれとのコンパニオン診断の戦略的業務提携契約に続くものです。

Pfizer Inc.とCSTとの契約に基づき、VENTANA ALK IHC診断検査は、CSTのD5F3抗体とVENTANA Optiview DAB検出を組み合わせ、VENTANA自動化プラットホームで行うものになります。

Ventana Medical Systems, Inc.の社長であるMara G. Aspinall氏は、「Ventanaの使命は、がんに侵された患者さんの生活を改善することです。この提携によりバイオマーカーの同定を通じて、NSCLCの患者さんに多大な好影響をもたらすことができるはずです。弊社の初期の開発データによると、CSTのD5F3抗体とVENTANA Optiview DAB検出を組み合わせることにより、肺組織のALKタンパク質の発現が極めて低い症例でも検出が可能な、感度の高いアッセイ系を構築することができます。このような症例ではXALKORIによる治療が適合すると考えられます。」と述べました。

NSCLCは、がんによる死因として世界で最も多く、多くの場合腺がんを形成します。ALK遺伝子再構成を診断することで、医師がNSCLC患者の治療方針を決める際に、XALKORIを含む複数の治療法の中から最も適切な方法を選択する助けになります。IHC試験には、研究室ワークフローの自動化、スピード、費用対効果といった利点があります。IHC試験は、VENTANA装置で広く利用可能ですので、世界各国の医師や患者に利点があります。

Aspinall氏はさらに、「『個別化医療』という弊社のビジョンに沿って、この契約は弊社が世界各国の製薬会社にとってのコンパニオン診断パートナーになるという目標を実現させることと思います。」と付け加えました。

Pfizer Oncologyの社長兼GMのGarry Nicholson氏は「NSCLC患者からALK遺伝子再構成の保因者を識別する、もうひとつの診断の選択肢をVentanaとの業務提携により開発することができ、大変嬉しく思います。規制当局の指導により、患者と医師が治療法を決める手助けになることが目標です。腫瘍はがん患者さんそれぞれで遺伝学的に異なります。Pfizerは、バイオマーカーの検査が治療の効果がある患者さんを知る手助けになると信じています。」と述べました。

CSTの社長兼最高経営責任者 (CEO) であるMichael J. Comb博士は、「CSTは個別化がん医療の実現を目指した次世代診断用製品を開発する契約をVentanaと締結しました。CSTとそのパートナーがEML4-ALK転座の検出に関して優位な知的財産権を保持しています。高性能な抗体製品の開発と製造を行うリーディングカンパニーとして、EML4-ALK転座の検出の分野に投資してきた戦略的R&Dと知的財産が、がん患者の診断と治療において未だ満たされていない重要なニーズに適用されることを、大変嬉しく思います。」と述べました。

利用可能な新規バイオマーカーとその診断試験が増えるにつれ、これらは新規の薬剤を投与される患者にとって重要な情報源となります。治療薬とがんの種類のマッチングを行うこと、治療を患者に適合した治療法を提供することが、Rocheの「個別化医療」の科学的ビジョンの根底にあります。これが会社の最優先課題であり、それは将来にも亘ります。

Ventana Medical Systems, Inc.について

Ventana Medical Systems, Inc. (VMSI) (SIX: RO, ROG; OTCQX: RHHBY) は、Rocheグループの子会社であり、がん診断のための組織処理とスライド染色を自動化する機器と試薬を開発、製造しています。VENTANAソリューションは、世界各国の臨床組織学と創薬研究所において利用されています。この企業の使いやすく統合された染色プロセスやワークフロー管理プラットホーム、デジタル病理学ソリューションは、研究所の効率を最適化することでエラーの減少や診断のサポートに貢献し、解剖病理学専門家による治療方針の決定の情報源となります。Rocheと共にVMSIは、創薬とコンパニオン診断の開発を加速し、個別化医療を促進しています。詳細はこちらをご覧ください:www.ventana.com。VENTANA、VENTANAのロゴ、OptiViewはRocheの商標です。All other trademarks are the property of their respective owners.

Cell Signaling Technology, Inc.について

Cell Signaling Technology (CST) は世界最高品質の抗体製品を提供し、生物学研究と個別化医療の進歩に貢献することに全力で取り組んでいます。独自のモノクローナル抗体技術 (XMT®) とPTMScan®プロテオミクス技術を通し、CSTは応用システム生物学研究の第一線に立ち続け、がんなど重要な疾患の原因となる生化学的異常の理解を深めることに貢献し続けます。

Cell Signaling Technology®、XMT®、PTMScan®CST™ は、Cell Signaling Technology, Inc.の商標です。

CSTに関する詳細は、www.cellsignal.comをご覧ください。