MAPK/Erkのシグナル伝達カスケードは、受容体型チロシンキナーゼ (RTK) やインテグリン、イオンチャネルなど、細胞の増殖や分化に関与する様々な種類の受容体によって活性化されます。また、GPCR (G-Protein Coupled Receptors:Gタンパク質共役型受容体) は、異なるアダプターを介してMAPKカスケードを活性化します。
異種の刺激によって大きく異なる、刺激特有の構成分子はありますが、このカスケードの大まかな構造は類似しています。
Erk (Extracellular signal regulated kinase:細胞外シグナル制御キナーゼ) の活性化には、Thr202とTyr204アミノ酸残基のリン酸化が必要です。
TPA (Erkリン酸化を誘導するため) または U0126 ( Erkリン酸化を阻害するため) 処理した、NIH/3T3細胞ペレットのパラフィン包埋切片 (図A) と、パラフィン包埋卵巣がん組織切片 (図B)。
精製したMAPKリン酸化タンパク質 (左)、UV照射・PDGF処理したNIH/3T3細胞の細胞抽出物 (右) のウェスタンブロッティング。それぞれ、 Phospho-p44/42 MAPK (Erk1/2) (Thr202/Tyr204) (197G2) Rabbit mAb #4377 (上)、 Phospho-p38 MAPK (Thr180/Tyr182) (3D7) Rabbit mAb #9215 (中央)、 Phospho-SAPK/JNK (Thr183/Tyr185) (98F2) Rabbit mAb #4671 (下) でプローブしました。
機能:Erk (Extracellular signal regulated kinase:細胞外シグナル制御キナーゼ) の活性化には、Thr202とTyr204アミノ酸残基のリン酸化が必要です。
サンプル:TPA (PKCを活性化して、Erkリン酸化を誘導するホルボールエステル) でJurkat細胞を処理しました。