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FH2タンパク質ドメイン

細胞骨格の調節:FH2ドメイン

出芽酵母 Bni1pの二量体FH2ドメイン

ドメイン結合および機能

FH2ドメインは約400アミノ酸から成る構造で、アクチン鎖の核形成を触媒することでアクチン繊維の伸張を促進します。アクチン繊維の分岐を形成させるArp2/3複合体とは異なり、FH2ドメインを持つタンパク質は枝分かれのないアクチン繊維を誘導します。FH2ドメインは、細胞極性、形態形成、細胞質分裂のような、細胞骨格系に依存した様々なプロセスに寄与する多くのタンパク質にみられます。

構造

FH2 (Formin Homology-2​) ドメインは約400アミノ酸から成り、ほぼ全体がαヘリックスで構成されており、頭部と尾部が合う様式で二量体化します。こうしてできあがった対称のホモ二量体は、上から見ると平行四辺形のような構造を形成します。このホモ二量体は、一方の単量体のN末端の投げ縄が、もう一方の単量体のC末端にある支柱となるサブドメインから出た隆起に巻き付くことで相互作用します。この投げ縄と支柱の境界面がアクチン結合を媒介すると考えられています。リンカーはそれぞれの投げ縄から伸びて単量体を互いにつなぎとめます。

構造の参考文献

  1. Xu, Y. et al. (2004) Cell 116(5), 711–723.

ドメインタンパク質の例

細胞骨格の調節:FH2ドメイン

FH2ドメインを持つタンパク質の例