PathScan® Sandwich ELISA Antibody Pairプロトコール (ELISA-Pair)
A. 溶液および試薬
注意:溶液は、逆浸透脱イオン (RODI) 水、または同等の精製水で調製してください。
- 20X Phospate Buffered Saline (PBS): (#9808):1X PBS 1 Lを調製する場合、20X PBS 50 mLを精製水 (dH2O) 950 mLに加え、混ぜ合わせてください。
- 洗浄バッファー:1X PBS/0.05% Tween 20、(20X PBST #9809)。
- ブロッキングバッファー:1X PBS/0.05% Tween 20、1% BSA。
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1X Cell Lysis Buffer:10X Cell Lysis Buffer (#9803):1X Cell Lysis Buffer 10 mLを調製するために、10X Cell Lysis Buffer 1 mLを精製水 (dH2O) 9 mLに加えて混ぜ合わせてください。PathScan® Sandwich ELISA Lysis Buffer (#7018) 1X:このバッファーは、ready to useです。調製したバッファーは、4℃で短期間 (1-2週間) 保存できます。
推奨:1 mM phenylmethylsulfonyl fluoride (PMSF) (#8553) を使用直前に加えてください。
注意:溶解バッファーの推奨については、製品のデータシートまたはウェブページを参照してください。
- ウシ血清アルブミン (BSA) (#9998)
- TMB基質:(#7004)
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STOP溶液:(#7002)
注意:試薬は毎日新たに調製し直さなければなりません。
B. 細胞ライセートの調製
接着細胞の場合
- 密度が80-90%コンフルエントの細胞を用意し、培地を吸引除去してください。目的に応じて調節因子を含む新鮮な培地を加え、細胞を必要時間処理してください。
- 細胞を氷冷した1X PBSで1回洗浄してください。
- PBSを除去し、各プレート (10 cm径) に氷冷した1X Cell Lysis Buffer + 1 mM PMSF混合液0.5 mLを加え、プレートを氷上で5分間インキュベートしてください。
- 細胞をプレートから掻き取り、適切なチューブに移してください。氷上に保持してください。
- ライセートを氷上で超音波処理 (ソニケーション) してください。
- 4°Cで10分間遠心分離 (x14,000 rpm) し、上清を新しいチューブに移してください。上清が細胞ライセートです。1回分ずつに分注し、-80℃で保存してください。
浮遊細胞の場合
- 解析対象となる細胞を増殖させ、生細胞密度が0.5-1.0 x 106細胞/mLに達したら、低速遠心分離 (~1,200 rpm) で細胞を集め、培地を除去してください。目的に応じて調節因子を含む新鮮な培地を加え、細胞を必要時間処理してください。
- 低速遠心分離 (~1,200 rpm) により細胞を回収し、5-10 mLの氷冷した1X PBSで1回洗ってください。
- 増殖培地50 mLから回収した細胞を、1X Cell Lysis Buffer + 1 mM PMSF混合液2.0 mLで溶解してください。
- ライセートを氷上で超音波処理 (ソニケーション) してください。
- 4°Cで10分間遠心分離 (x14,000 rpm) し、上清を新しいチューブに移してください。上清が細胞ライセートです。1回分ずつに分注し、-80℃で保存してください。
C. 固相化
- マイクロプレートを精製水 (dH2O) 200 μLですすぎ、残っている液を捨ててください。ウェルを乾燥させるため、ペーパータオルで水気を拭き取ってください。
- 捕捉抗体を1X PBSで100倍に希釈してください。96ウェルプレート1枚につき、捕捉抗体ストック100 μLを1X PBS 9.9 mLに加えてください。十分に混合し、各ウェルに100 μLを加えてください。プレートを密封したのち、4°Cで一晩インキュベートしてください (17-20時間)。
- 一晩固相化した後に、静かにプレートのカバーを外し、ウェルを洗ってください:
- 廃棄容器にプレートの内容物を捨ててください。
- 毎回、1ウェルあたり200 μLの洗浄バッファーで4回洗ってください。各洗いの操作で、各ウェルに残った液を除去するために、十分な強さでプレートを新しいペーパータオルに叩きつけてください。ただし、常にウェルを乾燥させないようにしてください。
- 糸くずの出ないティッシュ (キムワイプ) で全てのウェルの裏側を拭いてください。
- プレートをブロッキングしてください。各ウェルにブロッキングバッファー150 μLを加え、プレートを密封したのち、37°Cで2時間インキュベートしてください。
- ブロッキングの後、プレートを洗ってください (セクションC、ステップ3)。これでプレートはすぐに使える状態です。
D. 操作手順
- 溶解物は、そのまま、もしくはブロッキングバッファーで希釈して使用します。各ウェルにライセート100 μLを加えてください。プレートを密封し、37°Cで2時間インキュベートしてください。
- プレートを洗ってください (セクションC、ステップ3)。
- 検出抗体をブロッキングバッファーで1:100に希釈してください。96ウェルのプレート1枚につき、検出抗体ストック100 μLをブロッキングバッファー9.9 mLに加えてください。十分に混合し、各ウェルに100 μLを加えてください。プレートを密封して37°Cで1時間インキュベートしてください。
- プレートを洗ってください (セクションC、ステップ3)。
- 抗マウスまたは抗ウサギのHRP標識二次抗体 (あるいはHRP標識ストレプトアビジン) をブロッキングバッファーで1:1000に希釈してください。96ウェルのプレート1枚につき、二次抗体ストック10 μLをブロッキングバッファー9.99 mLに加えてください。十分に混合し、各ウェルに100 μLを加えてください。密封して37°Cで30分間インキュベートしてください。
- プレートを洗ってください (セクションC、ステップ3)。
- 各ウェルにTMB基質100 μLを加えてください。密封して37°Cで10分間インキュベートしてください。
- 各ウェルにSTOP溶液100 μLを加えてください。数秒間静かに振盪してください。
- マイクロプレートリーダーで450 nmの吸光度を測定してください。
- 目視による呈色の判定:STOP溶液を加えてから30分以内に結果を判定してください。
- 吸光度測定:糸くずの出ないティッシュ (キムワイプ) で全てのウェルの裏側を拭いてください。STOP溶液を加えてから30分以内に450 nmの吸光度を測定してください。