p38 MAPK (α、β、γおよびδ) は、MAPKファミリーに属し、様々な環境ストレスや炎症性サイトカインによって活性化されます。その他のMAPKカスケードと同様に、膜近位の構成因子はMAPKKKで、その代表的な例としては、MEKKやMixed lineage kinase (MLK) があります。MAPKKKは、p38 MAPKキナーゼであるMKK3/6をリン酸化、活性化します。MKK3/6は、アポトーシス性の刺激を受けるASK1により直接活性化されます。p38 MAPKは、HSP27、MAPKAPK-2 (MK2)、MAPKAPK-3 (MK3) の制御、およびATF-2、Stat1、Max/Myc複合体、MEF-2、Elk-1などといった様々な転写因子の制御に関与し、間接的にはMSK1の活性化を通じてCREBの制御にも関与しています。
この図の作成にご貢献下さった、ハーバード大学医学大学院 (ボストン、マサチューセッツ州、U.S.A.) のJohn Blenis教授に感謝いたします。
作成日:2003年1月
改訂日:2012年10月