注目情報はこちら >>

PhosphoScan® リン酸化プロテオミクス

PTMScan Discoveryワークフロー

キナーゼタンパク質による可逆的なリン酸化は、タンパク質の機能を活性化または阻害します。MAPキナーゼシグナル伝達経路に代表される、リン酸化シグナル伝達カスケードは、細胞外から細胞内への情報伝達に重要で、最終的に遺伝子転写の制御を行います。がん、糖尿病、神経変性疾患など多くの疾患でリン酸化の異常が確認されており、タンパク質のリン酸化状態を明らかにすることは、生理的および病理的な細胞プロセスを理解するために極めて重要と言えます。

PhosphoScan®プロテオミクスの応用例

  • シグナル経路のプロファイリング
  • バイオマーカーの探索
  • 標的の検証

抗体による濃縮をリン酸化プロテオミクスで行う利点について

  • IMACに比較して抗体ベースの方法は、特定のアミノ酸 (S/T/Y) のリン酸化部位の同定、または特定のアミノ酸モチーフ上のリン酸化の同定に適しています。
  • PTMScan®法とIMACでは、異なるリン酸化ペプチドのプールを濃縮するため、両者は高度に相補的な関係にあります。両方の濃縮を行うことで、データセットはより完全なものに近づくと言えます。データをご覧ください

PTMScan Discovery Dot Matrix

MKN-45細胞におけるチロシンリン酸化のプロファイリング1 μM SU11274、200 nM Staurosporine #9953またはDMSO (コントロール) で2時間処理したMKN-45細胞からペプチドを調整し、PTMScan® Phospho-Tyrosine Rabbit mAb (P-Tyr-1000) Kit #8803を使用して濃縮を行いました (上)。平行して、濃縮操作を行わないサンプルをLC-MS/MSで解析し、総タンパク量のプロファイリングを行いました (下)。SU11274またはStaurosporine処理で、量が減少したペプチドは赤で、増加したペプチドは緑で表示されています。Analytical replicateの%CV値の中央値およびヒストグラムを右に示しました。

PhosphoScanサービス

注意:ご希望のセリン/スレオニンモチーフ抗体の特注ミックスセットを解析サービス用にご用意できます。お問い合わせください

ターゲット モチーフ 参考データ
ターゲット モチーフ 参考データ
14-3-3 Binding Motif (R/K)XX(s/t)XP  
Akt Substrate RXX(s/t) マウス肝臓 | XLS | RAW
Akt Substrate RXRXX(s/t) マウス肝臓 | XLS | RAW
AMPK Substrate LXRXX(s/t) マウス肝臓 | XLS | RAW
ATM/ATR Substrate (s/t)Q マウス肝臓 | XLS | RAW
ATM/ATR Substrate (s/t)QG マウス肝臓 | XLS | RAW
CDK Substrate (K/R)(s/t)PX(K/R)  
CK2 Substrate (s/t)(D/E)X(D/E)  
MAPK/CDK Substrate PX(s/t)P, (s/t)PX(K/R) マウス肝臓 | XLS | RAW
PDK1 Docking Motif (F/K)XX(F/Y)(s/t)F/Y) マウス肝臓 | XLS | RAW
PKA Substrate (K/R)(K/R)X(s/t) マウス肝臓 | XLS | RAW
PKC Substrate (K/R)X(s/t)X(K/R) マウス肝臓 | XLS | RAW
PKD Substrate LXRXX(s/t)  
PLK Binding Motif S(s/t)P マウス肝臓 | XLS | RAW
tP Motif (s/t)P, (s/t)PP  
tPE Motif (s/t)PE マウス肝臓 | XLS | RAW
tXR/tPR Motif (s/t)XR, (S/t)PR マウス肝臓 | XLS | RAW
Phospho-Tyrosine (pY-1000) y マウス脳 | XLS | RAW