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アンドロゲン受容体 (AR) シグナル伝達は、前立腺がんの中心となるシグナル伝達経路です。この重要なパスウェイに影響を及ぼす多種多様なエピジェネティックなメカニズムは、がんの発生および進展において重要です。これには、構成的に転写活性なアンドロゲン受容体バリアントの存在、ヒストン脱メチル化酵素のコアクチベーターへの干渉、ER応答遺伝子とERGなどの転写因子の遺伝子融合の形成があります。

以下の標的から始めませんか?

Androgen Receptor

アンドロゲン受容体 (AR) の転写産物には、翻訳を早期に終結させリガンド結合ドメインが欠損したタンパク質を生じさせるような、潜在的なエクソンが含まれる可能性があります。AR-V7は潜在的なエクソンから生じるバリアントであり、異常な転写調節を引き起こし、去勢抵抗性前立腺がん (CRPC) でしばしば発現しています。

製品
Androgen Receptor (D6F11) XP® Rabbit mAb #5153 – WB、IP、IF、F、IHC、ChIP
PC 図 1

パラフィン包埋ヒト前立腺がんを、Androgen Receptor (D6F11) XP® Rabbit mAbを用いて免疫組織化学染色で解析しました。

Glucocorticoid Receptor

一部の前立腺がんでは、グルココルチコイド受容体 (GR) シグナル伝達がアンドロゲン受容体の標的の発現を異常に抑制し、さらなるがんの進行とアンドロゲン受容体の治療への抵抗性を引き起こすことがあります。これらの例では、アンドロゲン受容体のコアクチベーターとして機能しうるEzh2の阻害が、さらなる治療の選択肢となります。

製品
Glucocorticoid Receptor (D6H2L) XP® Rabbit mAb #12041 – WB、IP、IF、F、IHC、ChIP、ChIP-seq
PC 図 2

活性炭処理した5% FBSを含む培地で3日間培養し、その後100 nM Dexamethasoneで1時間処理したA549細胞に由来するクロスリンクさせたクロマチンに、Glucocorticoid Receptor (D6H2L) XP® Rabbit mAbtと、SimpleChIP® Enzymatic Chromatin IP Kit (Magnetic Beads) #9003を用いてクロマチン免疫沈降を実施しました。DNA Library Prep Kit for Illumina (ChIP-seq, CUT&RUN) #56795を用いて、ChIP-seqで濃縮したChIP DNA 5 ngからDNAライブラリーを調製し、Illumina NextSeqでシーケンスしました。この図は、グルココルチコイド受容体の標的遺伝子として知られる、SLC19A2遺伝子全体の結合を示しています (ChIP-qPCRデータを含むその他の図を参照)。

HOXB13

転写因子HOXB13は、前立腺がんの転移を特定するマーカーとして使用されます。

製品
HOXB13 (D7N8O) Rabbit mAb #90944 – W、IP、IHC
ERG

ERGの過剰発現は、TMPRSS2遺伝子のアンドロゲン駆動型プロモーターとの遺伝子融合により起こり、前立腺がんの転移に重要なドライバーとなります。

製品
ERG (A7L1G) Rabbit mAb #97249 – W, IP, F, IHC
PC 図 3

パラフィン包埋ヒト前立腺腺がんの2つの異なる症例を、ERG (A7L1G) Rabbit mAbを用いて免疫組織化学染色で解析しました。