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細胞死の概要

細胞死のメカニズムと種類

細胞は、その状況やトリガーとなる刺激に応答し、様々な種類の細胞死を起こします。

細胞死の種類

細胞死のメカニズムとしては、以下のものがあります。

  • アポトーシス 発達や発生過程において、また有害な環境刺激に応答して起こる、プログラムされた細胞死です。
  • ネクローシス:ネクロプトーシスやパイロプトーシスのような、受動的あるいは能動的な制御されたプロセスです。

様々なアッセイを利用して、細胞死のメカニズムを特定したり、細胞集団における特定の細胞死メカニズムを除外したりできます。

アポトーシス

アポトーシスは、厳密に制御されているプログラムされた細胞死であり、多細胞生物の発生、発達、および細胞ストレスに応答して起こります。アポトーシスは、カスパーゼと呼ばれるタンパク質分解酵素ファミリーによって仲介されます。アポトーシス促進タンパク質や抗アポトーシスタンパク質など、その他のタンパク質も重要な役割を担います。

アポトーシスの制御異常は、自己免疫疾患、神経変性疾患、がんなどにみられます。

アポトーシス制御:インタラクティブパスウェイ図はこちら

アポトーシスは、カスパーゼやその他のタンパク質によって仲介される、プログラムされた細胞死です。

アポトーシス制御:インタラクティブパスウェイ図はこちら >>

アポトーシスの測定方法

アポトーシス細胞は、表現型の変化や特定のタンパク質の活性によって生細胞とは区別できます。細胞集団におけるアポトーシスレベルの解析および測定には、いくつかの異なる手法があります。以下のアッセイをご覧ください:

アッセイ

Annexin Vアッセイ

測定対象

アポトーシスの初期に起こる脂質二重層の変化を検出します

Annexin V-FITC Early Apoptosis Detection Kit #6592


アッセイ

TUNELキット
アポトーシスの特徴であるDNAの断片化を検出します

測定対象

TUNELキット


アッセイ

カスパーゼの切断

測定対象

Caspase-3の切断、カスパーゼ活性アッセイその他のカスパーゼPARPの切断は、アポトーシスの測定によく使用されます

Cleaved Caspase-3 (Asp175) Antibody - #9661


アッセイ

クロマチンの凝縮

測定対象

DAPIHoechst 33342などの核染色色素で染色した後、クロマチンが凝縮したアポトーシス細胞を検出します

Hoechst 33342 #4082


アッセイ

シトクロムcの放出

測定対象

ミトコンドリアから細胞質へのシトクロムcの放出は、アポトーシス細胞の特徴の1つです

Cytochrome c (6H2.B4) Mouse mAb #129638


アッセイ

ミトコンドリア膜電位アッセイ

測定対象

脱分極とそれに続くミトコンドリア膜電位の低下は、アポトーシス細胞の特徴の1つです

Mitochondrial Membrane Potential Assay Kit (II) #13296

ネクローシス

ネクローシス (壊死) は、急性傷害や感染症に続いて受動的に起こるプログラムされていない細胞死であり、アポトーシスが阻害された場合に起こります。細胞の腫脹や溶解を特徴とします。壊死した細胞は細胞の内容物を周囲の環境に放出しますが、これにより炎症応答が活性化され、食細胞が動員されて死細胞が除去されます。しかし、制御されていない場合、壊死は壊疽などの深刻な組織損傷を引き起こす可能性があります。

ネクローシスは、受動的でありプログラムされていない細胞死であると考えられてきましたが、近年の研究により、異なるタイプの制御されたネクロプトーシス経路の存在が明らかになりました。

制御されたネクローシス

ネクローシスに加え、その他の溶解性細胞死のメカニズムとして、以下のものがあります。

  • ネクロプトーシス:プログラムされている制御された壊死の一形態であり、RIP3MLKLを必要とし、虚血性傷害やウイルス感染だけでなく、炎症促進性シグナル伝達によっても活性化されます。
  • パイロトーシス:プログラムされた溶解性細胞死の一形態であり、通常は、微生物やウイルス感染に対する応答として免疫細胞で発生し、Caspase-1Gasdermin-Dを必要とします。

ネクロプトーシスの測定方法:

ネクロプトーシスのマーカー

RIP

ネクロプトーシスマーカーの説明

炎症や細胞死を調節するSer/Thrキナーゼ

RIP (D94C12) XP Rabbit mAb #3493


ネクロプトーシスのマーカー

RIP3

ネクロプトーシスマーカーの説明

ネクロプトーシスに必要なSer/Thrキナーゼ

RIP3 (D4G2A) Rabbit mAb #95702


ネクロプトーシスのマーカー

Phospho-RIP

ネクロプトーシスマーカーの説明

活性化したRIPはRIP3と連携し、ネクロプトーシスを誘発します

Phospho-RIP (Ser166) (D1L3S) Rabbit mAb #65746


ネクロプトーシスのマーカー

Phospho-RIP3

ネクロプトーシスマーカーの説明

RIP3の活性化が、MLKLのリン酸化を誘導します

Phospho-RIP3 (Ser227) (D6W2T) Rabbit mAb #93654


ネクロプトーシスのマーカー

MLKL

ネクロプトーシスマーカーの説明

RIP3下流のタンパク質標的

MLKL (E7V4W) Mouse mAb #26539


ネクロプトーシスのマーカー

Phospho-MLKL

ネクロプトーシスマーカーの説明

MLKLのリン酸化は、ネクロプトーシス細胞のマーカーであり、細胞膜に小孔を形成します

Phospho-MLKL (Ser345) (D6E3G) Rabbit mAb #37333

パイロトーシスの測定方法:

パイロトーシスのマーカー

インフラマソームの形成

パイロトーシスマーカーの説明

パイロトーシスは、インフラマソームの形成によって特徴づけられます。インフラソームのマーカーはNLRP3です


パイロトーシスのマーカー

Caspase-1の活性

パイロトーシスマーカーの説明

Caspase-1の切断は、活性化のマーカーとなります。活性化したCaspase-1が、IL-1βとGasdermin Dを切断します

Cleaved Caspase-1 (Asp296) (E2G2I) Rabbit mAb #89332


パイロトーシスのマーカー

Gasderminの切断

パイロトーシスマーカーの説明

パイロトーシス中にGasdermin-Dの切断が生じ、小孔の形成に至ります

Cleaved Gasdermin D (Asp275) (E7H9G) Rabbit mAb #36425

ネクローシスの評価方法:

ネクローシスのマーカー

HMGB1 (High mobility group protein B1)

ネクローシスマーカーの説明

アポトーシス性ではなく壊死性の細胞死の際に細胞外環境に放出される核タンパク質

HMGB1 (D3E5) Rabbit mAb #6893


ネクローシスのマーカー

乳酸デヒドロゲナーゼA (LDHA)

ネクローシスマーカーの説明

壊死性の細胞死の際に細胞外空間に放出される細胞質酵素

LDHA (C4B5) Rabbit mAb #3582


ネクローシスのマーカー

Interleukin-1β (IL-1β)

ネクローシスマーカーの説明

壊死の際に放出される炎症促進性サイトカイン

IL-1β (D3U3E) Rabbit mAb #12703